日蓮宗寺院を交通機関で巡る(敦賀市街地)
2024年1月11日 木曜日 晴 -1〜10℃
福井県内には日蓮宗寺院が80ヶ寺あり、全寺院巡り(当時は81ケ寺)の一巡目は自家用自動車を利用し、二巡目は自転車を利用して嶺北地方の60ヶ寺を巡った(本ブログにて紹介)。
今回、三巡目を開始するにあたって、できるだけ交通機関を利用して巡ることにした。
福井県の電車やバスなどの公共交通機関は、自家用車の普及に伴い徐々に規模が縮小されたり、廃線を余儀なくされている。
出発は自宅がある福井市の福井駅。果たして、どの程度可能であろうか?
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さて本日は、JR北陸線を利用して、敦賀市街地にある日蓮宗と法華宗の寺院を巡る。
福井駅発 10:11 の電車に乗り、11:03 に敦賀駅に着く。
敦賀の市街地には日蓮宗寺院が2ケ寺、法華宗の寺院が3ケ寺あり、この5ヶ寺を巡る予定。
敦賀駅から寺院のある地区まで徒歩で行けないこともないが、たまたま駅前に気比神宮へ行く乗合バスがあり利用する。
11:20 敦賀駅前(発) ⇨ 🚌 ⇨ 11:25 気比神宮(着)。
(気比神宮)
気比神宮の前でバスを降り、妙顕寺へ向かう。徒歩10分で到着。
妙顕寺の創建は、天長2年(825年)、藤原武智麻呂が氣比神宮の別当寺として気比神宮寺として建立。当時は「春鷲山氣比神宮寺」を号していた。
その後、1294年に日蓮聖人の孫弟子である日像上人が京都に上がる途中で、当寺にて時の住持の覚円と法論を交わして、その知識に感服し妙顕寺として改宗した。
歴史上では、戦国時代、織田信長の朝倉氏金ケ城攻めの際に本寺で本陣を張ったことでも知られる。
なお、現在の寺観は平成26年の「妙顕寺寺観整備事業」により完成した。
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続いて、法華宗の圓隆寺と本妙寺へ。
円隆寺は、1615年圓隆院日證によって開山された。立派な山門は残るが、本堂らしき堂宇は建っていない。
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続いて、本妙寺へ。
本妙寺は、元は京都妙蓮寺末の東国触頭だった。永和2年(1376年)に日敬が創建。妙蓮寺日忠(1438-1503)が妙蓮寺末にした。
水戸天狗党が降伏直後に収容された3ヶ寺のうちの1ケ寺で、武田耕雲斎の次男の魁介ら346名が収容されていたという。
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続いて、本勝寺へ向かうが、途中に「南無妙法蓮華経」の題目塔が立つお寺がある。はて???
「長遠寺」という寺号。下調べでは日蓮宗でも法華宗の寺院でもないはず。
たまたまご住職が外におられ、宗派をお尋ねすると、どの宗派にも属さない単立寺院だという。それ以上お話を伺うことはせず、お参りだけさせていただいた。
後で調べて知ったのだが、長遠寺でも天狗党の90名が収容されていた。
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本勝寺は、弘仁元年(810年)創建の真言宗の寺院だったが、応永33年(1426年)日隆が法華宗に改宗した。
本勝寺にも水戸天狗党が収容された。境内にはその慰霊薹が立つ。
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最後に大乗寺へ。
大乗寺の開山は円乗院日善。縁起等に関しては情報がなく不詳。
こじんまりとしたお寺である。
小一時間で目的の5ヶ寺巡りを無事終え、丸仁という蕎麦屋で昼食を食べて13:37発のJR電車に乗り、14:30に福井へ戻った。
天気も良く寒くなく、快適な寺院巡りであった。
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